【エンジニアの転職】上司にはいつ、相談すればいいのか?

「転職しようかどうか迷っている」程度の思いで、とりあえず気心の知れた上司に相談してみる。その気持ちはよくわかるのですが、それが致命的になってしまったというケースを私は周りで何度も見てきました。そうならないための下準備についてご紹介します。
結局は、気心の知れた上司から説得されてしまい、1、2年ずるずると辞められないままでいることになるのです。
「会社を辞めるかもしれない」という部下に対して、友好的な感情を持ち続けられる人は
多くありません。
だから、上司に相談していいのは、「転職する、退職する」ことが
自分の中で決定してから。
このタイミング、一択だと思ってください。
そして、相談した後は、もう後戻りできない。そのくらいの心構えが必要です。
具体的なタイミングですが、
これは会社の就業規則に従うのが原則です。
例えば、「1ヶ月前までに~」と就業規則にあれば、
その規定に従います。
就業規則がない場合は、民法の規定により2週間前であれば大丈夫です。
また、「書面により申し出ること」と書面での形式を指定している就業規則が大半なので、
後々のトラブルを防止する意味でも、口頭ではなく必ず書面で上司に申し出るようにしてください。
これは、直の上司に話す場合ではなく、最終的に辞めると決まってからでも構いません。
なお、上司から「一旦、俺の方で退職届は預かっておくから考え直せ」といった慰留を受けるケース、
あるいは嫌がらせを受けるケースも無くはありません。
このような場合は、規定通りに粛々と勧めておいたほうが、逆に突っぱねやすいという
メリットもあります。
私の場合を例にすると、
まずは、1ヶ月半ほど前に、直の上司に報告しました。
上司は当然のごとく、部門長にミーティングなどで報告します。
すると、引き止めに入るわけですが、その引き止めは幾重になって襲いかかってきます。
グループ外の課長や直属の部長、グループリーダー、組合の役員などです。
そこで、自分の信念を貫き、相手を説得させる必要があります。
ここで、うまく言いくるめられてしまうと負けです。
それまでにしっかり、自分の中で退職理由を整理し、どんな説得にも負けないものにしておきます。
その後、どうしても辞める意思を通したあとで、
部長に退職届けを提出しました。
これまで周りの人は、1年、2年と長きに渡り退職を伸ばされていた人ばかりでしたが、
私は報告してから、1ヶ月半という最短で退職することができました。
それは、自分の退職理由をどの角度から説得されても負けないものに練っていたからです。
それを何度もシミュレーションしたあとで、上司に相談したのです。
このぐらいの準備は必要だと、今振り返っても思います。